SNSの逆SEO
スマホ等で自分の名前をGoogleやYahoo検索したときに、悪口が書かれたSNSがトップに出てきてしまう事態は、ぜひ避けたいところです。SNSによる誹謗中傷対策として有効なのが、逆SEOという手法です。
スマホ検索で順位を下げる
逆SEO(エスイーオー)とは、スマホやパソコンで個人名あるいは会社名を検索したときに、誹謗中傷のサイトが上位に表示されないようにする対策です。SEO(検索エンジン最適化)の技術と、特殊な検索マネジメント技術を組み合わせて実施します。「リバースSEO」と呼ぶ場合もあります。
SNSとは
SNSとは、ネットを通じて自分の文章や画像を公開したり、知人とシェア(共有)したりするサイトです。「ソーシャル・ネットワーキング・サービス」の略であり、「ソーシャル・メディア」とも呼ばれます。
必需品
現代社会では、生活や人付き合いの必需品になっています。Facebook(フェイスブック)やTwitter、Instagram(インスタ)などがその代表です。
Instagram(インスタグラム)やTwitterは「公開」
Facebookも公開設定にできる
このうち、twitterやInstagramはネット上に公開されてしまいます。つまり、だれでも内容が見られるようになります。Facebookも、本人が「コンテンツを公開」に設定すると、書いた内容が公開されてしまいます。
Youtubeも
LINEはSNSではない
また、Youtubeやニコニコ動画などの動画サイトもSNSの一種です。LINE(ライン)もSNSに含まれる場合もありますが、LINEはメールと同じコミュニケーションの道具であり、社会全般とやり取りするメディアではないので、厳密にはSNSではない、という意見が多いです。
名前 | 略称 | 主な使い方 | コンテンツ(文章や画像)の公開 |
---|---|---|---|
twitter(ツイッター) | なし | 自分のつぶやきの投稿 | 原則として公開。非公開に変えることもできる。 |
Instagram(インスタグラム) | インスタ | 写真の公開や共有 | 原則として公開。設定を変えれば、写真ごとに非表示にできる。アカウント全体の非公開も可能。 |
Facebook(フェイスブック) | FB | 日常の出来事の共有 | 個人アカウントだと通常は書き込みは非公開。ただし、公開にもできる。名前等は必ず公開される。 |
コピーされて拡散する
SNSによる誹謗中傷の恐ろしい点は、その拡散力です。twitterやInsta(インスタ)、Youtubeには、多数のコピーサイトが存在しています。コピーサイトとは、第三者が無断で投稿を丸ごとコピーし、勝手に表示させるものです。
多数のミラーサイト
コピーサイトは一つの投稿が行われると、すぐに文章や写真、動画を自動的にコピーし、公開してしまいます。コピーサイトは検索結果にも表示されます。本サイトの鏡のような存在であることから「ミラーサイト」とも呼ばれています。
削除に手間がかかる
コピーサイトの存在により、いったん誹謗中傷が投稿されると、次々と拡散してしまいます。その結果、削除するのがとても厄介になります。削除できたとしても、Google検索のキャッシュに残ってしまい、消えるまでに時間がかかる場合が多いです。
削除要請のフォームがない
一部のコピーサイトは問い合わせや削除要請のフォームが設定されておらず、運営者が身元不明である場合もあり、連絡がつきにくいことがあります。それも問題を厄介にさせる原因です。
SNSは検索上位になりやすい
SNSはGoogleなどの検索の上位に表示されやすいです。それは、Googleの検索ロボットがSNSを「価値の高いサイト」として評価しているからです。このため、字数の少ないちょっとした中傷や悪口であっても、名前検索で一気に1ページ目に出てしまう恐れがあります。
せめて検索順位を下げたい
そもそも検索の上位に出てこなければ、大勢の人に見られることはないでしょう。名前検索で上位に出てしまうから、不特定多数の人に閲覧されてしまうのです。「削除できないなら、せめて検索結果を下げたい」--。それが、誹謗中傷に苦しめられている被害者の方々の思いでしょう。
そこで逆SEO
検索順位を下げるために行うのが逆SEOです。逆SEOを行うことで、人に見られたくない文章や写真の検索順位を下げることができます。
検索キャッシュが消えないとき
画像が削除されているのにもかかわらず、検索キャッシュがしつこく残っている場合も、逆SEOが効果的です。逆SEOを行うことで、キャッシュが消えやすくなります。
検索エンジンはあくまで「相対的」な評価によって検索順位を決めます。このため、逆SEOによって何らかの別のサイトを生み出さない限り、いつまでも上位に残る可能性があります。
画像検索
Instagram(インスタグラム)の場合は、Googleなどの「画像検索」にキャッシュが長期間にわたって残ることがあります。そういう場合も、キャッシュ削除に取り組みつつ、逆SEOで順位を下げておくのが賢明といえます。
動画検索
動画検索も同様です。動画検索は強力なインパクトがあり、誹謗中傷による精神的・物理的な被害の大きさは甚大です。Youtubeの投稿は、コピーサイトによって拡散する恐れもあります。また、削除されても動画検索にとどまり続ける場合があります。そういうときは、動画検索にターゲットを絞った形で逆SEOを行うことが選択肢の一つになります。